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鶴の恩返し
むかしむかしのお話しです。
ある日、山に住むおじいさんが家に帰る途中、罠にかかっている鶴に会いました。
優しいおじいさんは鶴を助けてあげました。
「今度は気を付けるんだぞ」
おじいさんがそう言うと、鶴は飛び立ちました。
その夜、おじいさんはおばあさんに、山で会った鶴の話をしました。
すると、バサッバサッと入口に鶴が下りてきました。
すると、鶴は美しい女性に変わる。
「助けて頂いた恩返しをさせて下さい」
おじいさんとおばあさんは少し悪い気がしたが、それを承諾しました。
すると、鶴は障子を開けて中に入ると
「何があっても、決して中を覗いてはいけませんよ」
と、鶴は中に入ると作業を始めました。
カタン コトン カタン
カタン コトン カタン
と音が聞こえました。
中の様子が気になるおじいさんとおばあさんは、開けてはいけないと言われたが、中を覗いて見ました。
「あ、」
鶴は大きめの風呂敷を担ぎ裏戸に向かっていました。
部屋の中は、タンスや物置はあったが、すっからかんでした。
「オイコラ待て!!」
おじいさんは近くにあった猟銃を構えました。
鶴はすぐに元の姿に戻り、山の向こうへと姿を消しました。
「持ってかれた……何もかも……」
あの鶴は下町で有名な盗人鶴だったのでした。
ちゃんちゃん
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