SAGA・1『勝利のルーン』

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「はああああ!」 ――ザシュッ!! 「ぐおおっ!」  カイザーファングラムに斬られた巨人が光に包まれて消滅した。 「残る巨人はお前だけだ! ガルム!」  カイザーファングラムは巨人の軍団の首領ガルムに向かって言い放った。 「たった1人、いや2人で俺の軍を全滅させるとはさすが勇者神ヴァルキリーのリーダーだな。だが、満身創痍の身体で俺に勝つ事が出来るのか? それは無理だな。お前はここで殺し、この時代は俺が支配し、後世に甦った巨人でミッドガルドを完全に巨人のものにしてやる」  ガルムは槍を召喚し、右手に持った。 「黙れ!! はああああ!」  カイザーファングラムはガルムに斬りかかった。 「ふんっ!」 ――ガキン!  ガルムは槍でテュールセイバーを受け止めた。 「はっ!」  カイザーファングラムは後ろに跳び、距離を置いた。 「次はこっちの番だ。はぁっ!」  ガルムの両肩にある猟犬の口から炎の球が吹き出され、次々とカイザーファングラムに向かって飛んで行った。 「たあっ!」  カイザーファングラムは襲い来る炎を全て斬り消した。 「なかなかやるな。ならばこれならどうだ? ケルベロスバースト!!」  ガルムの両肩、胸にある邪悪な猟犬の口が開いた。 「死ねぇ!!」  開かれた各口からバースト砲が発射された。 ――ズドオオオオ!! 「はぁっ!!」  カイザーファングラムはテュールセイバーでケルベロスバーストを受け止めた。 「くっ!!」  テュールセイバーとケルベロスバーストは激しくぶつかり合っている。 「受け止めたか。しかしいつまで持つかな? はぁぁぁああっ!!」  ガルムが力を込めるとケルベロスバーストの出力は増加した。 「何!? うわああああ!!」  威力が増加したケルベロスバーストによってテュールセイバーが弾き飛ばされ、カイザーファングラムはケルベロスバーストの直撃を受けた。
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