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あいつなら、あとでなんか言いそうだし…
「由里、ちょっといい?」
ふと構内にある柱の陰へ呼び出す。
人 二人分くらいなら隠してくれるぐらいの太さだ。
「爽?どしたの?」
上目遣いで俺を見る、由里。
可愛いなんて思わない…俺の好みじゃないから。
「ごめん。今度な?」
優しく甘く囁く。
できる限り顔を近づけると、また頬を紅くする。
額と額同士をくっつけ、そっと唇を塞いだ。
何か言いたそうだったが、言わせない為にキスしたようなもの。
舌を絡ませ、息継ぎの暇がないくらい激しく…。
そっと唇を離した。
「爽、誰かに見られちゃうよ?」
由里は、赤い顔で嬉しそうに言う。
「ん~。大丈夫だって」
「本当に?」
本当だよ と言い、ほっぺに軽くキスして由里から離れる。
真紀の元へ。
「真紀、お待たせ」
「よくできんね。いつも僕は感心しますよ」
「あなたこそ、彼女何人いるんですか?」
真紀とはいつもこんな会話だ。
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