34人が本棚に入れています
本棚に追加
『……………』
いきなり黙る蓮。
あ、先輩じゃん。通っちゃダメだよ
「なんか言えよ」
『あ、ごめん。』
湊が黙った蓮に話しかけたが、半分上の空だった。
落ち着きを無くしている。先輩の後を追いかけたいんだろう。
『ごめん。ちょっと席外す』
いきなり食堂から飛び出した。
いまだ。
着信履歴を押し、すぐ発信ボタンを押す
「先輩、蓮が探しに行きました。見つかりたくないなら、隠れてください」
冷静な声で、先輩に対応。
先輩は おおう と、しどろもどろしたように返事をした。
同時に車の発車音も聞こえ、車で出ていったんだと察知した。
俺が電話しているときには湊はもういなく、真紀が隣でニヤッとしているだけ。
「なんだよ?」
「いや、なんでもな~い」
なんか言いたそうな真紀。
「何いいたいのよ?まじで?」
「いや、君が真剣になってるのを久しぶりに見たからね~」
「真剣じゃねぇし」
言われてみれば、真剣なような気もする。
俺は先輩も蓮も苦しむのはイヤだから……
最初のコメントを投稿しよう!