序章

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「ほらっ言えよ、言えよっ」 「ギャハハハッなにこの顔、マジ受ける」 「うわっきったねーヨダレついたしっ」 「ギャー、ショウちゃんえんがちょえんがちょ」 「きったねーなぁーっチクショウっ」 ハハハハッハハハハハハッ 四人の少年は、とても楽しそうだった。 涎のついた指をタカシの頬に力強くなすりつける少年は怒ってみせたが、それでも瞳の奥には楽しくてたまらないという感情が滲んでいた。 タカシ一人が悲しげだった。 『 みんな なかよく あそびましょう 』 公園の片隅に書かれた看板の文字が、タカシをせせら笑っていた。
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