愛妹(まないも)

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  「ねえ勇奈。あたし長年あんたと付き合ってるけどさ、これだけはどうも理解できないわ」 言いながら美代はあたしが箸をつけているご飯の部分を見て、さらに溜め息をついた。 「どこがいいの、あの子の……」 「全部!」 あたしは間髪入れずに即答した。そのまま勢いよくご飯をかきこむ。のりで書かれていた『ゆかりLOVE』の『ゆか』の部分が腹の中に消えた。 理解してもらえるとは思っていない。だけど、あたしが妹を溺愛していることは変えがたい事実だ。恋していると言っても過言じゃない。 「だってシスコンですからっ」 あたしは誰にともなく誇らしげに宣言した。
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