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大名家に仕官したのは、英志郎を含め十七名であった。
役目は殿様を昼夜問わずに影から警護する事であった。
英志郎達は五人一組になり交代で警護する。
ある時は町人に変装して警護をしたり、ある時は乞食に変装した事もあった。
英志郎が蕎麦屋になれたのも、その時の蕎麦屋に変装していた経験が役にたったのであろうか。
英志郎の得意は蕎麦屋と薬屋だったので蕎麦は茹でるし薬の調合もできるのだ。
もちろん毒薬も調合できるのが忍なのだ。
英志郎が二十二歳の時に頭が胸の病にみまわれ隠居した。
次の頭は歳は若いが心技、共に秀でた英志郎しか居なかった。
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