【夏】 ~テストとか超怖え…そしてひと夏の青春~

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SHRが終わった後の休み時間も瑞穂は婚姻届やら新婚旅行やら子供は何人かやら結婚式はムー大陸でとかぶっ飛んだことを言っていた。 俺は適当に相槌を打たずに否定し続け、ようやく一時間目の授業が始まった。 一時間目は数学Ⅱだ。 今は何だろ…領域ってやつ。 何かグラフ書いて斜線引いて領域はここだよとかいうやつ。 さっぱり分かりません。 そもそも数学は…中学校の頃は理解できてたんだけどな…何でできなくなったんだろ? 「じゃあ…問4を…今月は七月だから…三間坂。解いてみなさい」 先生…俺七番じゃないっす…。 ってかあれか?陰謀かコラ。分かんないの知ってんだろ?嫌がらせかオイ。 などと心の中で言ってもまっがーれみたいな超能力でもない限り相手に通用しませんね。 何々… ④ 点(χ,y)が、連立不等式 χ≧0 y≧0 χーy+2≧0 2χ+yー8≦0 で表される領域を動くとき、2yーχの最大値と最小値を求めよ。 バカをバカにすんな。 できるわけねぇだろっての。 「分かりません」 「大丈夫だ三間坂。落ち着いて考えれば解ける問題だぞ?」 俺の力を過信しすぎだぞ先生! 俺は今日の夜から勉強を頑張るんだよ! 瑞穂から勉強を教えてもらい、平均70以上取るためのスタートを切るのはあくまで夜から!! つまり、今の俺はいわば準備中だということだ。 ならば、取るべき行動は一つ!
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