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『あんさ、お前のアドレス教えてほしいって人がおるけん、教えていい?』
『は?……誰が?』
私が、ポカンとしていると
ユミが『ほらね』という顔をした。
『多分、顔見ればわかると思う。ま、その辺はメールがきてからのお楽しみっ』
健斗は、そこまで言うと
軽やかなステップで去って行った。
『ちょっ…まだいいとか言ってないやん!!』
私の声が健斗まで届かなかったので、私は、気が抜けて机に頭を置いた。
ま、いいや…。
もしあれだったらアド変すればいいし……。
秋の風が、窓の隙間から私を通り抜けた。
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