プロロオグ。

5/6
前へ
/1463ページ
次へ
パラパラと ホコリが舞った。 部屋の照明の光が入り込み、キラキラ輝いた。 私は、思わず咳込んだ。 これは、徹底的に綺麗にする必要がありそうだ。 マスクを装着。 まず、目の前の段ボールを引きずり出す。 段ボールの上には、綿ぼこりが雪のように積もっていて、触るのをためらった。 『この段ボールは何だ?』 一人暮らしが長くなると 独り言も増えた。 なんだか悲しい。 私は、段ボールを開いた。 これが、誰もがはまる 掃除の罠。 昔読んだ本やらアルバムやら 心をくすぐるような物が 掃除の進行を完全にシャットアウトする。 まさか、私がこの罠にはまるなんて…。 _
/1463ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43507人が本棚に入れています
本棚に追加