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「単刀直入に言うとね、僕達と一緒に黒衆と戦って欲しいんだー」
この四人が呼ばれた時点で、戦いに関する用事であることはアレン達も大体予想していた。解らないことは一つ。
「その、黒衆ってのは一体何なんだ? お前らの組織名の中にもあったよな」
「黒衆っていうのはね、半黒(デミレス)の軍勢さ」
アレン達は数秒間、『デミレス』という単語を記憶の辞書で引いた。
「……えぇ!? あの、ゼロサイドの実験によって生み出された、人間と黒き存在の融合体?」
「そう。ゼロサイドの研究を盗んで発展させた奴がいるんだー。そいつがどんどんデミレスを作って、人間だった頃の記憶を消して統率し、組織化したのが黒衆さー」
アレン達は息を呑んだ。まさか、アスタロッサやヴァンゼクトのような者が他にもいるとは。
「黒衆(こくしゅう)っていうのは僕達が東洋系に直した呼び名だよ。彼らは、こう自称する」
アスタロトは笑顔ながらも重い声で言った。
「半黒の軍勢、『黒衆(ニグレード)』と」
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