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「もう一つ質問」
アレンが子供のように手を挙げる。
「どうしてお前ら、そこまで詳しいことを知っている? 黒衆(ニグレード)のことや俺達のこと、ゼロサイドのことまで」
「スパイ活動とか、いろいろやってるんだよー」
とんでもないことを笑顔で言ってくれるアスタロトに、アレンは腰が砕けそうになった。
「スパイ活動って……。ゼロサイドのことまで知ってるのはおかしいだろ?」
「にゃは、詳しいことは、ヒ・ミ・ツ」
その態度を見た瞬間、クロノスの堪忍袋の緒がぶち切れてしまったらしい。
「いちいちムカつく話し方しやがって! ぶっ飛ばすぞてめぇ!!」
立ち上がるクロノスの顔面にドレッドの刀が再び向けられる。
「慎めと言っている」
嫌な予感がアレン達の頭をかすめる。いや、かすめるどころか大当たりかもしれない。
「うるせぇな。さっきからてめぇ、うざいんだよ。先にぶっ飛ばされてぇのか?」
「出来ると思うのか?」
「試してやろうか?」
ああ、なんだかギスギスしてきた。どうしてクロノスはいつも一言多いんだぁ、と心の中で叫ぶアレンであった。
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