序章

4/5
131人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
林檎はしっかりしていて、いつも李をからかってるし李は僕に似ておっちょこちょいだ。前に、 『ちょっとお皿取って』 と頼んだら、ガシャンと下に落としてしまっていた。 アンティーク物のお皿だったから、僕はお年玉の五年分を天使さんに払わなければならなかったんだ。 あれ以来、李に壊れやすい物を触らせていない。 僕は正しい判断をしたと思う。でも李はふて気味だ。その李を林檎がからかって遊んでいる。可哀相に… ――――――――――― 「ちょっと月兎聞いてんの!?ぼーっとした顔して。紅茶、ダージリンでいいの??」 「えーっ、オレンジペコがいいなぁ~。それか、シナモンティー」 「今日はダージリンか、アップルティーしか無いの。『どっち?』ってさっきから聞いてたのに…何考えてたの?」 「別に。じゃあ、アップルにして。」 「教えてくれたっていいのに…ケチ。」 .
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!