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遅刻…?
しかも退くといっても、俺は確かにベッドに横たわって眠りについたわけで…
「聞いているのか?」
『あ、ごめん…』
とりあえず目線を合わせ様と立ち上がった、次の瞬間
「有り難う。これでデートに遅れなくて済むよ。」
俺の横を通る人物がこちらを見て笑った。
…腰辺りまでの銀の長髪に、赤い瞳。タキシード姿のソイツはシルクハットを被っていて、シルクハットに空いてる穴から白い兎の耳が二つ覗いていた。
ソイツは俺が塞いでいた樹の根元にあった穴(人一人くらい入れそうだ)に吸い込まれる様に姿を消した。
『に…人間じゃねぇ。』
呆気に取られて暫くボーッとしていたが、自分の体に違和感を感じて身に着けているはずの学ランを確認しようと視線を合わせた。
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