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「**━━━━━━━ッ!!」
少年は叫んだ。
黒竜は少年の叫びを無視して空へと舞い上がる。
空中で静止し、黒竜はは少年に目をやった。
口元にある球体の表面に、先程少女が手にしていた盾が現れる。
『少年』
黒竜が少年に話しかける。
「……なんだよ」
『これから私の打つ「ダークネス・ペインブリンガー」には、**の盾による絶対防御の加護がかかっている。よって破壊は不可能。
しかし避けられれば**は死ぬ。
少年、選択しろ。避けて殺すか、受けて死ぬか……考える時間は、無い』
そう伝えた黒竜は、口元から暗黒のブレスを吐き出した。
暗黒のブレスに乗って、盾の浮き出た球体が少年へと急速に迫る。
『どうする!少年!!』
「俺は……止めてみせる!!」
少年は手に持つ槍を構える。
「誰も殺させない!!」
最強の盾と普通の槍が正面からぶつかり合う。
矛盾はしていない。
それが意味するのは、矛盾の「矛」の負けと「盾」の勝ちだ。
だが少年は諦めない。
突き通す必要はない。
止めるだけ、だと。
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