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「…いつか分かる時が来るといいな。」
「はい…。」
「さて、暗い話は終わりだ!」
スクッと立ち上がった牡丹は少し落ち込んでいる青龍に言った。
「いつまでもマイナス思考は良くない。元気だしな!」
そう言って青龍の背中をバシッと叩いた。
「~痛いですよ!」
背中を擦りながら青龍は言う。
「ごめんごめん。じゃあ、仕事に行って来るね。」
カチャカチャと食器を片付け始めた。
「わかりました。…って、もう食べたんですか!?」
牡丹はサッサと食器を片付け、鏡の前で三つ編みをして伊達眼鏡をかけた。
「じゃあ、いってきます。」
そう言って出て行った少女の姿は、さっきまで青龍としゃべっていた少女の雰囲気とは替わっていた。
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