独身になっちゃった。

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お昼ご飯は、兄嫁が作ってくれる。今日は、私の大好物のオムライス。気を使ってくれたかな。 『みこちゃん夕飯食べてく?』 『冴ちゃん、大丈夫よ。買い物もあるし、帰って自分で作るから』 会社では、お姉さんだが、家に入ったら冴ちゃんっていう仲。 『お父さんとお兄さんは?』 『昨日から帰らないの。次の現場の視察なんて言ってたけど、みこちゃんと顔会わせるのが辛いんじゃないの』 『私は、全然平気なのにね。サバサバしちゃって、若返ったんじゃない?』 『あの二人、笑っていいのか、怒っていいのか、分からないのよ。今夜には、帰ってくるでしょう』 『帰ってきたら、みこちゃん変わってないわよ。って言ってやってよ』 『分かったわ。陽ちゃんは、どうしてる?』 『陽輔?昨夜も来たわよ。すき焼き食べたいって言ってたから、一緒に食べたわよ』 お喋りばかりで、オムライス減らないじゃん。そんな目をしたのかな。冴子は、台所へと行った。 父親も兄も、離婚するからと話をしてから、私を避けていた。対応に困っていたのは、知っていたけど、仕方ない。なるようになるさと私は普段通りに接していた。それが、父親には無理をしてると思ったのかな。 『冴ちゃん、ご馳走さま。仕事終わったら、寄らないで帰るからね』 『は~い、分かったわ。何かあったら、電話するのよ』 さて、事務所に帰ろう。
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