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悟郎さんが帰ってからも、胸に何かがつっかえてる感じが残ってる。私は、なんでもスッキリしないと、気が済まない。良い性格なのか、悪い性格なのか分からないが、自分ではどうする事も出来ない。だから、元旦那が彼女を作った時も、スッキリしたくて、何も言わず離婚届に判をポンと押せたのかも。
このモヤモヤ、どうしたらスッキリ出来るかな。あっ、そうだ。冴ちゃんなら、何か知ってるかも?
『もしもし、冴ちゃん?いま、1人?』
『何よ、忙しい時間に』
『だから、1人なの?』
『まだ、誰も帰って来てないから、1人よ』
『あ~良かった。聞きたい事があるの。悟郎さんの事』
『なにか、されたの?』
『バカねぇ。こんなおばちゃんに手を出すわけないでしょう?』
『みこちゃんは、魅力的な女性よ。身内びいきじゃなくて、本当に素敵よ。って何くれる?』
『ん、もう、真面目に聞いてよ』
『はい、はい。なあに?』
『悟郎さん、離婚してたんだって?』
『あぁ、そのこと。私も詳しい事は知らないんだけど、3年くらい前に、お義父さんに報告してたわね』
『なんで隠してたのよ』
『内緒にしておきたい理由があったんじゃないの?』
『冴ちゃん、知らないの?』
『知らないわよ。みこちゃん、どうしたの?急に悟郎さんの事なんか聞いたりして。好きにでもなった?』
『そんなんじゃないよ。なんか気になるの。悟郎さんの物悲しい顔が気になるだけよ』
『ふ~ん。そう』
『もう、いいよ。じゃあね』
全然、スッキリしない。あ~、気になるよ。
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