そして二人はおりたった

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そして二人はおりたった

「機内食…魚がよかったなぁ…まさかあそこで肉づくめとか痛いよね」 「ああ?いや、別に?つかやっとついたな…尻と背中と腰がいてぇよ…ダブルパンチだ…いや、トリプルか?」 と、ブツブツ文句を言いながら、座りすぎで痛んだ尻と背筋と腰を思いっきり伸ばし、空港に降り立つ双子。 名前は白湯河歩と白湯河走。 母親のNYでの仕事が終わり、日本へ帰国。 日本の学校へ明日から通うため、母親とは違う便で一足先に帰国したばかりだ。 「えっと…明日から通う学校って確か白峰学園だっけ…母さんが挨拶しておけって言ったよね」 双子の兄、歩が白峰学園のパンフレット?を片手に地図を見た。 「めんどくせぇなァ…どうせ一年とちょっとじゃねぇか」 歩&走は現在17、高校2年生。 この時期珍しい中途半端な転校生になる。 「一年とちょっとでも学校は行かないと…走も僕もドクターになれないんだよ?」 「それは嫌だな」 2人の母親は大手医療グループの女社長で、抜群の腕を持つドクター。 そのため2人は卒業と共に医療の勉強をさせられ、後継ぎをしなければならない。
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