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「俺が殺した女達とおなじ死に方で自殺!?」
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!?
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい???
頼むからまた冗談だって言ってくれ…
「ちなみに今度は本当ですよ。
100%正真正銘まじりっけなしの本当です」
そう言ってヒツギがパチンと指を鳴らすと、何も無かった無の空間に13本の包丁が降りそそぎ、カランカランと音をたてて散らばった。
その様をみて哲男はギョッとしたが、それ以上に驚いたのは、この空間に不釣り合いなバスタブがお湯を並々そそがれて出現した事だった。
「哲男さん…あなたはいままでの26年間の人生で14人もの女性を殺しました。
初めて殺したのは去年の7月の23日。
若い女性の後をつけ、その女性のマンションに忍び込み、強姦したあと、腹を滅多刺しにして殺害。
それから殺人が快感となり毎月一人、また一人と殺していった」
「それももう出来ないけどな…」
女を刺した時のあの高揚感、達成感、征服感。
泣きわめく声を聞きながら刺していく快感は今でも忘れられない。
もしも出来ることなら、今もヒツギを犯して刺してやりたいと考えていた。
「あなたの殺しのパターンはいつも同じ、女性のマンションに忍び込んで強姦してはキッチンにある包丁で刺し殺す。
しかし一度だけ例外がありましたね。
いつものように女性のアパートに忍び込むと、女性がシャワーを浴びていた。
欲望のコントロールの出来ないあなたは、すぐに女性を犯した。
でもいざ女を刺そうとした時に、バスルームから包丁のあるキッチンまで、距離のあることに気付いた。
本当は包丁で刺し殺したかったが、逃げられるとまずいと思ったあなたは、そのまま女性の首をバスタブにつっこみ、窒息死させましたね」
そうだ、あの時は本当に焦ってたんだ…。
「14人もの人間を自分本位で殺したあなたには、その罪滅ぼしとして、14人の女性達と同じ死に方で自殺してもらいます」
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