1563人が本棚に入れています
本棚に追加
「いい加減に…はぁっ…大人しくしろ!」
警官は、男に銃口を向けながら叫んだ。
「ナイフを捨てて両手を頭の後ろにくめ!!」
くそっ、やるしかないか。
男は、右手に握った血まみれのナイフで警官を刺して、この場を逃げ切ろうと考えたが、マンションの屋上でもはっきりと聞こえる、何重にも重なるパトカーのサイレンが、その思考に迷いを生じさせた。
ここで逃げられたとして、下はすでに警官だらけだ、もう逃げられない。
最初のコメントを投稿しよう!