死後

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床に散乱している包丁12本のうちの1本を渋々手に取る… 包丁を手にした右手は小刻みに…いや…体全体が小刻みに震えていた… 「怖いですか?やっぱりやめますか?」 「……………………」 怖いですか? 怖いに決まってる… だが… ここで死ぬのを拒んで…1万回以上も死ぬ事になる…そっちの方が怖いに決まってる… 死なない為に死ぬ…哲学染みた言葉だがその言葉には全く深い意味などない…現実にそうなのだから仕方ない… 「覚悟は出来てるさ…」 「俺が今まで殺してきたように…そう…おなじように自分で死んでやるよ!!」 そうだもう泣き言など絶対に言わない 「死なない為に死んでやんよ!」 包丁の柄を両手でぎゅっと握り力を込める… そして一呼吸… ふぅーーーーーーーーー… はぁーーーーーーーーー… 一度やれたんだ…やれる… 「さっきはあまりに痛すぎて、お前に助けてくれって言っちまったんだ…まぁお前がいなかったからそのまま死ねたんだが…一応…念のために…万が一にもだが…もし俺が痛みのあまり、助けてくれって言っても、助けないでくれ…無視してくれていい…そのまま死なせてくれ」 「…おおせの通りに」 よしっ…… また一呼吸… ふぅーーーーーーーーー… はぁーーーーーーーーー… 二呼吸… ふぅーーーーーーーーー… はぁーーーーーーーーー… 三呼吸… ふぅーーーーーーーーー… はぁーーーーーーーーー… そして… 咆哮
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