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「嫌だぁあああああ!!!死にたくなぃいいいいいいいいいいいい!!!」
そう言うと慌てて哲男はバスタブの中に体ごと顔を突っ込んで必死に窒息しようと試みる…
「ふふふっ…死にたくないって言っておきながら自分から死のうとしているこの矛盾…ここはつっこむべきところなのでしょうね」
制限時間はおよそ約20分…それまでに窒息して意識を失わないと死ぬ事は不可能…
バスタブに頭から入り足だけを外に出した奇妙な形で哲男は入っていた…
苦しい…苦しいぃ…でも…我慢…無理…
バシャーーー!!!
グェーー…ゲホッゲホッ…グゥエッ!!!
1分もしないうちに哲男はバスタブから出てしまった…
「ふふふっずいぶん苦しそうですね死ねそうですか?」
「ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「出来るわけねぇだろ!!!
こんなん!!!
無理だろぉ!!!
常識的に考えろ!!!
ふざけるなぁ!!!
俺は今まで13回も!!!
13回も死んだんだ!!!
少しぐらいハンデくれよ!!!
考慮してくれ!!!
無理だろ!!!
こんなの溺れるわけねぇだろ!!!
頼む!!!
やる気はあるんだ!!!
だから!!!
はっ!そうだ!!!
海にしなくてもいいからこのバスタブを大きくしてくれ!!!
それなら問題ないだろう!!!」
「残念ですが…そのバスタブはあなたが殺したものと全く同じものなのです…それをそれ以上大きくしたり、小さくすることも禁止されています…」
そんな…そんな…嘘だろ…ここまで…ここまで苦しい思いをして死んで…あと一回死ぬだけなのに…あんまりだ…
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