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左腕、右足、左足、そして右腕の機能を失った状態で、風呂に落ちていった…
とても苦しそうに…
もがき…
あばれ…
それでも…バスタブから出ることは出来ない…
苦しいッ!苦しいッ!こんなに苦しいのかッ!?やっぱり無理だ、死ぬぅ!嫌だぁ!ガハッ!助ッ!グァッ!
ときおり暴れて赤い液体の中から顔を出したりして苦痛を訴える悲鳴が聞こえてくる…
その様子を真剣な眼差しでヒツギは見つめていた…
「人間が見たらこの光景は…拷問だと思うのでしょうか…しかし…これは哲男さんの意志…死から逃れる為の意志、この意思から私は目をそらしてはいけない…これからも…ずっと…」
やがて…右腕だけをのこして暴れる哲男は動きを停止した…
10分…
20分…
30分…
哲男は赤い液体の中で沈んだまま動かない…
40分…
50分…
そして…赤い液体の中に沈んだまま動かないそれは…ただの物体になった…
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