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最悪な選択肢が一つ浮かび上がる。
そーっと目線を警官から外し、屋上の柵から下を覗いてみる。
こっから飛び降りたら死ぬよな……。
そう、どっちにしろ捕まったら死刑だ。
ならばいっそのこと自分で人生の幕を下ろしてしまったほうが楽なんじゃないのか?
「おい!?
馬鹿な真似はするなよ!?
落ち着け!!」
じりじりと警官が近づいてくる。
もう時間がない。
まさか人生最大の決断を決める事になるとはな。
今すぐ死ぬか?
散々タライ回しにされたあげく死ぬか?
っはは……。
男は苦笑すると柵に足をかけ、そして飛び降りた。
マンションの屋上から地に着くほんの1~2秒の間に男は思った。
ちくしょう死にたくねぇ。
男は死んだ。
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