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「あ、ルルアンタお姉ちゃんのお名前聞いてなかったんだぁ。ルルアンタって言うんだけど、お姉ちゃんのお名前は?」
「あら、申し遅れました。私の名前はティアナといいますの」
女性――ティアナは少し悪戯を仕掛ける子供のように笑い、そう名乗りを上げる。
その名前は、ルルアンタが探している人物であり、そしてゼネテスさんの婚約者の名前でもあった。
「え! お姉ちゃんがティアナ王女様なの!?
――…それじゃあ、ゼネテスさんと結婚する人?
ルルアンタを騙したのぉ!?」
先程まで飛び跳ねて喜びを表現していたとは思えないくらい今度は今にも泣きそうな顔をするルルアンタ。そんな素直なルルアンタ。
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