スタートからスタートまで

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    人々は俺達を見て何と言うだろうか。 “歪んだ愛”とでも言われそうだな。     そりゃ周りから見れば変に決まってる。 俺の左手と彼女の右手は手錠で繋がれているんだから… 彼女と初めて会ったのは小学生の時。 まぁ幼なじみとも言える仲だ。 小学生の頃の彼女の印象は地味で暗くてネガティブ思考の強い人って感じで、ハッキリ言って良いとこなんか目につかなかった。 中3の時に小学生の時以来に同じクラスになり、ちょこちょこ話すようになった。 席が隣になった事だってあったし、親密度も増して関係的にはようやく“友達”と呼べる感じだ。   彼女は頭が良かったから俺達みたいな普通レベルの高校には行かないと思ったが、意外にも俺達と同じ高校を受験すると言っていた。    どうしても理由が知りたかったから彼女に聞いてみたら “そこが一番近いから”らしい。 まぁ確かにそうだけど…
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