スタートからスタートまで

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自慢ではないが、あんまり頭の良くない俺は受験のために彼女に勉強を教えてもらう事にした。 さすがにお互いの家で勉強は無理だから、近くの図書館で勉強している。 「江戸時代の将軍!?家康以外に何人もいるの?」と彼女に聞くと 「いるよ。家光とか有名なのいるのに」と少し笑いながら彼女は言った。   「そうかぁ。歴史とか覚えても将来の役に立つとは思えないんだけど」と投げ遣りな感じで言うと 「受験の役に立つから頑張ろうよ。じゃあ次は数学にしようか」と数学の教科書を取出しながら彼女は言った。 こんな感じでダラダラしつつも俺達は受験勉強に精を出し、二人とも志望高校に合格する事が出来た。 この合格発表の時に俺は意外な光景を目にしてしまった。   何と彼女は掲示板を見ながら泣いていたのである。 彼女の頭の良さなら余裕で受かるはずなのに、何で泣いてるんだろう…
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