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「なるほど。」
話を一通り聞き、相槌を打つ青年。
「それじゃ、間違いっていうのは昏きものの事件の犯人として、僕が逮捕されたっていうことですね。」
「そうよ。あの時間帯だったことと、赤い瞳だったから。」
言いながら、アーチェは自分のコーヒーを飲んでいる。飲み終えるのを待って、さらに青年が口を開いた。
「あの時間帯…?それ、どういうことですか?そういえば、僕に“連続殺人”って…」
「あなた、この街に住んでるわけじゃないのね。今、一番騒がれてる事件なのに。」
「えぇまぁ、昨日来たばかりですから…。」
青年の質問にも動じずに、逆に相手を分析してから、アーチェはそれに答える。
「いいわ。不用心で被害者がでても困るし、教えてあげる。」
そして彼女は“事件”について、喋り始めた。
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