離婚と更なる崩壊

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それからの僕は 何かにとりつかれたように 仕事に打ち込んだ 営業所の成績も グングン伸びていった 原田主任が 「そろそろ部長に なるんじゃないですか?」 と冷やかす 当然狙っている ある朝 会社に社長から電話が入った 「社長からお電話です」 事務の子が言ってきた キター! 僕はニヤつきながら 応接室に入って電話を取った 「もしもしお電話変わりました」 僕は当然部長昇格の話だと 考えていたが違った 別の営業所で 消費者センターから かなりのクレームが きてるという事だった この会社は軍隊方式で 契約をとれなかったら 何時になっても営業していた それでどうしても取れない 社員が嘘をついて客を騙し 契約をとっていたのだ 社長の話は続いた 近いうちに 警察から事情聴取が あるかもしれないとの事 社員にもう一度営業の仕方を 徹底するようにと念をおされ 電話を切った 原田主任を呼ぶと ニコニコしながらやってきた 「部長になる話だったんですか?」 僕は首を横に振り 社員に再教育するように 指示した なんだか嫌な予感が してきた
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