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僕は中学3年になった
バンド活動も順調に進み
いよいよ初ライブをする事になった
しかしお金の問題で
ワンマンライブは厳しく
対バンでのライブとなった
それでもかなり金銭的に
厳しい
僕らはチケットを友達に売る事に決めた
僕は彼ら以外に友達が
いない事に気付く
あぁ!
頭をよぎったのは
エリカである
彼女は相変わらず可愛く
少し化粧なんかして
大人っぽい感じになっていた
しかし誰かと付き合ってる
という話は聞かない
思い切ってエリカに電話を
かけてみた
「久しぶりだなぁ」
『そうだね』
学校ではまったく話すら
しない
「今度ライブするんだけど来ない?」
ストレートである
『いいよ行きたい』
まさかの『行きたい』だった
僕は少し震えた
そして忘れてた恋心が
また沸き上がってきた
ライブ当日
エリカは最前列で応援してくれた
その期待を裏切りめちゃくちゃだった
頭が真っ白になり
やり直しが乱発するママゴトライブになった
ドラムのタカはかなり早いペースで走り
僕はあれだけ練習したはずなのに
次のコードが出てこない
だが
だましだまし乗り切った
しかし
それは僕らの事情で
エリカにしてみれば
あまり関係なかった
ライブの帰り道
あまりに可愛く隣を歩く
エリカに
玉砕覚悟で
告白したのである
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