告白と同棲

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真理はすごく純粋だ 冗談もあまり通じない 全ての事をまともに 受け止めてしまう子だ 僕はガラスの置物を 扱うように 慎重に接した 毎日職場でも一緒 仕事が終わっても ほとんど真理の部屋に いる事が多い 料理が趣味なだけあって とにかくうまい 比べちゃ悪いのだが 今までの手料理の中で 文句なしで1番うまい しかもかなりの綺麗好きで いつも掃除している 台所なんかピカピカだ 僕の部屋と比べると ホントに同じマンションかと 疑ってしまうくらいキレイだ そんなキレイな部屋に 慣れだしたころ 真理が「寮引越しちゃえば?」 と言ってきた 確かに僕の部屋は ほとんど使ってないのに 毎月5万円払っている 真理はお金にもきちんと している 「真理はこっちに 引越しても問題ない?」 そう聞くと 「今だってずっと一緒に いるし勿体ないよ」 と笑いながら言った 改めて感心させられる こんな子を嫁さんに もらったら間違いないなぁ 「じゃあ会社に言っとく」 僕がそう言うと 「えへへ、同棲だぁ」 と真理が恥ずかしそうに 言った 僕は少し胸が痛みながら 「そうだね」 と答えた まだ過去の話はしていない こうして僕らの同棲が スタートした
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