真理

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真理の携帯から 母親の電話番号を見つけ 病院の外で電話をかける 「あの、突然すみません」 初めての挨拶がこんな電話 になるなんて予想もしなかった 一通り事情を説明すると お母さんはやっぱりと いった感じで 逆に謝られた すぐに迎えに行くから という事で住所を教えた 僕はまた落ち込んだ ちゃんと真理と やっていく気でいたのに 悪いのは、やはり僕だ 僕には好きな彼女を 幸せにすることは 出来ないのか? 僕に関わるとみんな 不幸になるのか? 僕は頭を抱えて泣いた 病院の壁にもたれ うなだれた 真理の様子を見に行くと 落ち着いて寝てるみたいだ また病院の外にでると ひろちゃんが立っていた 「どんな感じ?」 僕の顔を見て決して いい状況じゃないのは わかったはずだ しばらく無言が続いた 僕の携帯が鳴る 真理のお母さんだ 「もう近くです」 しばらくして 真理のお母さんがひとり 車を運転してやってきた 僕は深々と頭をさげた
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