267人が本棚に入れています
本棚に追加
その女はタトゥーを入れてから
毎日のように来店しては
湯水のように金を落としてくれた
出勤前はホテルで会った
ベッドに寝てると
乙女のように俺のタトゥーを
触っては満足そうな顔を
していた
「また一緒にタトゥーいれよ」
「どうしても?」
「ちゃんとお金も上げるから」
この女は金で全てが買えると
考えている
嫌いじゃないけど・・・
何度も何度も
このお願いをされた
気がつくと俺とその女は
同じタトゥーが両腕に
びっしりと彫られていた
俺は、この客だけが
客じゃない
他にも顧客が沢山いる
店外デートも付き合わないと
金を落とさないシビアな
顧客たち・・・
俺は全ての要求にこたえた
このハードな仕事を
支えたのは覚醒剤だった
俺はかなり常用者だ
ミネラルウォーターで
溶いて注射器で打つ
おかげさまで
24時間でも
48時間でも戦えた
最初のコメントを投稿しよう!