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僕は小さな頃 どんな大人になりたかったんだろう? 立派な大人? やさしい大人? 夢・・・ たしか、学校の先生に なりたかった でもなれなかった どんな仕事をしてても 人にやさしくありたい でも僕は いろんな人を 不幸にしてきた ネガティブかもしれないけど 不幸にしてきた ごめん・・・ ホントごめん・・・ 「おーい聞こえるか?」 誰かが僕を呼んでいる 今、僕はどこにいるんだ? 夢? 夢の中か? 僕はそっと目を開けた すると目の前に 業務担当の藤井が立っていた 「大丈夫ですか?」 「ここは?」 「事故おこして病院に 運ばれたんですよ」 病院・・・ まわりを見渡すと 確かに病室だ どこからが夢なんだ? 「ひろちゃんは?」 とっさに聞くと 「え?わかってるんでしょ?」 と聞き返してきた 「しばらくは仕事できそうにないですね」 「あぁ、すんません」 「でも大怪我じゃ ないみたいなんで よかったですよ また来ますから」 そう言って藤井は 帰った まだ頭がぼーっとしてる 窓から空を眺めた 「全部、現実か・・・」 改めてため息をついた
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