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なにやら玄関先で 話し声が聞こえる ためらわずに踏み出せっ! 自分に気合いを入れ直した その時・・・ ガチャ! 玄関のドアが開いた やばいっ 僕はとっさに隠れてしまった 中から真理が出てきた 「ひとりで大丈夫だから」 どうやら中にいるお母さんに 話しているみたいだ 「ホントに無理しちゃだめよ」 心配そうなお母さんの声が 聞こえた 「わかったってば! じゃ行ってきます」 ん?どこかに出かけるのか? 僕はスーツを着て ひっそりと隠れている 客観的に見てアホっぽい そんな僕に真理は 全く気付かずに道を歩いて いった だいぶ回復してる様に 見える ここで僕に会ったら また負荷をかけてしまうかもしれない・・・ 今更だが会わない事が 真理の為だと改めて気付いた 僕は隠れたまま真理を 見送る事に決めた 真理が見えなくなるまで 僕は静かに隠れていた ガラガラ・・ すると僕のすぐ後ろで 窓が開きお母さんが 顔を出した 「あっ・・・」 僕とお母さんの目が合った 「どうもお久しぶりです」 顔を真っ赤にしながら 僕は挨拶をした
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