逃亡ホームレス

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空もあけてきた 安心したらお腹が鳴りだした 悪い事とはわかっているが スーパーに置かれてるパンを 拝借した 無用心ですよ 心の中で謝りながら お腹いっぱい頂いた しかし これからどうしたものか 先行き不安だったが 極度の睡魔に襲われて 僕は公園のベンチで 眠った 何時間ねたんだろう 辺りは真っ暗になっていた 通りすがりの人が声をかけてきた 「大丈夫ですか?救急車 呼びましょうか?」 ギャラリーもいて ジロジロ見ている 顔が結構腫れているから 倒れていると勘違いしたんだろう 「大丈夫です」 そう言ってダッシュで その場を離れた もうそろそろ二十歳に なるというのに ホームレスなんて・・・ いろいろ考えながら 歩いてると 日払いOKの看板 住み込みもできる土建屋だ とりあえず面接に行ってみるか ポケットにあるなけなしの 小銭で履歴書を買って 外灯の明かりの中で書いた
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