シンジとユキ(外伝)

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この時のユキはテキパキと 動いていた まるでずっと前から 考えていたみたいに・・・ 「シンジは顔が割れてないから 車を取りに行って ユキはシンジの服とか 適当にまとめとくから」 その勢いに押されるように 車を取りに行った ショウの奴大丈夫だろうか? 心配だったが連絡できない いや、ホントは自分が 逃げるので手一杯なのだ 俺は車を取り家に帰った ユキはだいたい片付けていた 「よし早く出よう」 ユキが言った 急かされて車に乗り とりあえず出発した 「金ないぞ」 俺が言うと ユキはニヤリと笑い 「こんな事があると 思って少し貯めてたんだ」 と言った 目の前にさっと札束を ちらつかせ財布に戻した 「よーし、じゃあ どこ行くかわからんけど どこでも行ってやるわ」 「キャーかっこいい!」 ユキが安心した顔で笑った 俺はやけくそで車を飛ばした 朝日がまぶしかった 睡魔はぶっ飛んでいた あっという間に俺達は 県外に脱出した
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