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「百合さん、どうして私の為にこんなにしてくれるんですか?」
百合は切り出した。
「明日香よく聞いて欲しいの。この 世界で生きていくには、今の明日香じゃダメ。どうせやるなら頂点を目指して欲しい。明日香にはその才能がある。八割は努力でなんとかなる。でも後の二割はセンスと持って生まれた物なの。この世界、合う人と合わない人がいる。明日香は合っているのかも知れないし、大事なのはトップに立つと言う向上心。最終的には、私とNo.1争いをする事になるかも知れない。その為にはもっと自分を磨かないと…」
明日香は思った。「百合さんとNo.1争い?心の中で絶対に勝てないと思っている百合と戦う?そんな日が来るのだろうか…」
そんな心を読み取ったかのように百合は続ける。
「勝てる勝てないは別にしても明日香には同じ舞台に立って欲しい。」
明日香は返事に困っていた
「今の明日香には分からないかも知れない。ただ明日香にはそんなホステスになって欲しい。同じ舞台に立てる迄私が店に残っているかはわからないけど、私は明日香の成長を見てみたい。年からいっても明日香が私の最後のライバルになると思う。」
確かに百合の年齢は29才、明日香の五つ上になる。
「明日香頑張るんだよ。」そんな話をしてる時に、注文していたランチが運ばれ、「まずは食べようか」
始めは厳しい表情だった百合の顔はいつもの笑顔に戻っていた
ランチを食べ終えた二人は、百合の自宅に行く事にした。
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