色で売るとは…

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明日香は百合を目指し、『椿』のNo.1を目標に、走り始めた。 明日香の客も増え、店は毎日忙しかった。いつしか、ホステスも増え、客も増え、明日香は忙しいながらも充実した日を送っていた。 昼間も午前中に名刺の整理や営業の電話、昼には客とのランチ、仮眠をとった後支度をした後は同伴、店の営業後はアフターと… 当然客の中には下心がある人が多い、その後「一緒に居よう」と誘って来る人も少なくなかった。 明日香は色でうった事はなかった。 色とは色気の事を言う。体を使って売上を稼ぐ、明日香はこれも百合に止められていた。 「色でつくお客様は絶対に長続きしない。どうしてもと言われても、絶対ダメ、他のお客様に分かられたり、業界の中で悪い噂が流れれば明日香にプラスな事は一つもないから中には自分の売上の為に体を使うホステスもいるかも知れない。そんな事をしなくても、お客様は必ずついてくるんだから」 それも百合の教えだった
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