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―勇太サイド―
──‥和やかな声が聞こえる‥
──‥なんか、暖かいなぁ‥
──‥てゆうか‥
──ブクブクブクブクブクブクブクッ‥‥!!
──ザバァァァァァッ!!!
『バッハァァァァァァッ!!!』
……誰です?この人達?
ユウタ「あっつ!!目!目ェ痛っ!!てゆうか、臭っ!硫黄臭っ!!」
焦茶髪の男はなんか目と鼻を抑えて悶えております。
ハルカ「ゲボッ!ゲーホゲホゲホゲホゲホ!!」
これまた茶髪の女が、なんかかなりむせてます。
喋れそうもありません。
ヒロユキ「ぐっ‥ふぅっ‥!はっ‥‥さ、酸素が足りねぇっ‥‥!!」
やや長身のメガネ男はなんとか立っていました。
そりゃ湯の中にいれば足りないでしょう。
なんでいるのかは知りませんが。
イサ「……」
赤目の黒ずくめの男はされるがままにたゆたってます。
この状況になにかリアクションはないんですか?
リブル「ぅ゙あ゙ぁ゙‥最悪ぅ~‥」
びしょぬれのやたらヒラヒラした服を着ているピンク頭の女の子は、自分の濡れた服を見てうめいていました。
もっと周りを気にすべきだと思います。
あとは小さな子供が三人。同じ顔でホケッと佇んでいますね。
ユウタ「どわぁっ!」
ヒロユキ「ぅおっ?!」
──バシャーン!!
ふらつき過ぎてお互いぶつかった様です。
ヒロユキ「‥ってー‥」
ユウタ「あ゙ー‥?……………………温泉?」
茶髪の男、突然現れておいて中々鋭いです。
ここは温泉。女風呂ですよー。
ハルカ「……」
茶髪の女、その場でかなり顔をしかめてます。
何故?ここはどこ?
顔でわかりやすく訴えてきます。
あ、段々彼女の周り、煙が晴れてきましたね。
目の前にいる存在に気付いて、茶髪女はおそるおそる顔をあげます。
確認してくれたボブさんと鉢合わせ。
えぇ、筋肉猛々しい女性ですが──‥?
──ピシッ
なんの音でしょう?
あ、茶髪女、固まってます。まるで動きません。
時間が止まってるようです。
彼女の目の前に、筋肉モリモリのマッチョ。
ハルカ「うっ‥お、ぉおぉおぉぉおっ?!」
──バシャバシャバシャバシャバシャ!!!
今この人風呂の上を後退りで走りましたっ?!
しかもかなり早っ!!
ハルカ「ぎゃっ!」
あ、たゆたってる人につまづいてコケました。
忙しい方ですね。
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