君は幸せを運んできてくれた。

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「ポチ」そう名付けた。 ポチはたくさん餌を食べ、近くに行くと遊んで欲しくて尻尾をふるのだ。とても可愛い。 ポチとは毎日遊んだ。兄弟がいなかった自分にとって寂しい時間を忘れさせてくれたから…。 しかし飼って5年ほど経ってから急に元気が無くなってしまった。 散歩に連れていっても途中で力尽きて座り込んでしまうようになった。 病院に連れて行き診断を受けたが、年齢的にしかたがないらしかった…。 父が言った。 「もう長くないかもしれない…」 なんとなく自分でも気付いてはいたが言葉にして言われると涙が溢れた。 そして死ぬ前に何処にでも好きな所に行けるように…家に迷いこんできたあの時のように鎖を外して離してやった。
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