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チリンチリン
と、ドアについているベルが可愛らしい音をたてた。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」
中はちょっと洒落た感じの普通の喫茶店。
店内は壁も床も椅子もテーブルも、すべて木製だった。席は、2人用と3人用の丸テーブルの席が1ヶ所ずつに、4人用の四角いテーブル席が2ヶ所。そしてカウンターには5コの椅子が、1列に並べられていた。
俺は少し考えてから、奥から2番目のカウンター席に座る。
座ってから改めて店内を見回す。
狭すぎもせず、広すぎもしない店内。木製のもの達に囲まれているせいか、ほっとする。
「良い店ですね。」
俺は心からそう言う。
「そう言っていただけると嬉しいです。」
マスターが俺の言葉に答えてくれる。
マスターは暖かい雰囲気を持った人だった。
ただ、年齢とか、性別とかを特定出来ない、不思議な雰囲気を持っていた。
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