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その1
―それは今日の昼間、4限目の授業中にさかのぼる。
4限目はちょうど、現代文で俺が最も苦手な科目の一つに部類する授業だった。
教室内は賑やかでうるさかった。
みな高校3年で文化祭も終わり、後は受験や就職だけという状況で焦っている人達は少なかった。何故なら受験と言っても最近は推薦で入学するのがほとんどだし、就職にしても今から勉強しても大して変わる事がないのはみんな知っているからである。そして、中には寝てる人達もいるがそれは内定をもらった人だと思う。
とある出来事が起こったのは、たしか授業が後半に差し掛かった時だと思う。
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