わたしの中に三人。

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
何回目かの電話。 なぜか違和感を感じた。   「お前ホントに結輝枝か?」   無言。 気まずい…。   「なんでわかったの?」   こっちが聞きたいわ。 いつもと少しだけ、微妙な違和感があったんだ。 今ならハッキリと言葉にすることができるのだけれど。     あの頃の僕は 女を疑うことを知らず 自分を嫌い 死にたいと思い続けていて   あの時の君は 男に依存することに長け 自分を嫌い 死にたいと思い続けていた       自分を嫌い 死にたいと思い でも本当に死ぬのは怖くて 甘えさせてくれる誰かが欲しかった   それだけが僕と君との共通点だった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!