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足が自然に不気味な暗闇に向かって行くと同時に
目迄もが俺に造反して、瞑る事も出来ず、闇に次第に慣れて視界を広めて行く
もはや正常な動作を忘れた肢体に、なるようになるしかないと、なんでもこい!と開き直る
あれは格子―――
今ならちっぽけな自尊心を捨てて、
恐怖心を素直に認めて、
思い通りにならない足に泣きすがれば、なんとか…引き返せるのではないか………
しかし俺は最後のチャンスを不意にする
―――格子じゃない!一面に鉄で補給した木製の………
あれは…
檻…いや座敷牢!
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