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不意に声がした………
『長男は*****』
数瞬の間をおいて…階段の先から格子戸の閉まる音、施錠の音が聞こえて
畳も被されつつあるようで
奥の間から漏れてた光が小さくなっていく。
全部を理解した俺は抗わなかった。
否、既に遅い事は分かってた。
『長男は間引かれる…』
それがこの家の掟………
祖父も父も…次男だった。
じゃあ長男は…
ここ…座敷牢に来る訳か
『招かれる』では無くて『間引かれる』
あの声はそういっていたのに………
完全な闇に閉ざされた。
―――――――――――――『だから来ちゃ駄目だって仕草で教えたのに』
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