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森に着いたローラだが、予想に反して森の中にもゾンビが居た。
ローラ「…ハッ…ハッ…ハッ」
ローラは、息を切らして必死にゾンビから逃げ回っていた。
普通のゾンビなら、多少走ればすぐに居なくなる……
だが、森の中には人間以外のゾンビが居た…
ローラ「あんた腐ってんのに早すぎなのよ!!」
ローラは、その何者かに大声で悪態をついた。
それは、犬だった…
外見は、人間のゾンビと同じく所々腐敗していた…
だが…
どういう訳か、従来の運動能力を持ち合わせていた。
ゾンビ犬は、獲物を追う様にヨダレを垂らし、目を真っ赤に光らせ凄い早さでローラを追いかけていた。
ローラ「…もう…駄目…」
流石に、人間の脚力では犬の足の早さに敵う筈が無い…
ゾンビ犬は、少しずつローラとの距離を縮めて行った…
その時
ローラ「!!」
前方に、廃屋らしき物がそびえ立っていた。
ローラ(…あれに隠れよう!)
中にもゾンビが居る可能性は有るが、今のローラにはそんな事を考える余裕は無かった。
ローラ「……ン!!」
ローラは、最後の力を振り絞った…
全ての集中力を自らの足に集中させた。
だが、ゾンビ犬との距離は極僅かだった。
ローラ「お願い!!間に合って!!」
ローラの手が廃屋の扉に触れる
ゾンビ犬が飛び掛かる為に跳躍した…
だが……
バタン!
ローラが中に入り扉を閉める行動の方が僅かに早かった。
扉の向こうからドアを叩く音と、犬の泣き声が聞こえたが、しばらくすると収まった。
ローラ「…フゥ…」
ローラの体からは、今更になって、汗がドッと吹き出して来た。
心臓が胸の奥で暴れ回っている。
ローラにまで心臓の鼓動が聞こえてきそうだ。
ローラ「…助かったぁ…」
一頻り落ち着いた所でローラは、一気に膝を崩した。
その時…
?「…何がや??」
背後から声が聞こえた。
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