第1章

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ローラ「………」 ローラは強く拳を握った。 瞳からは、悔しさのあまり、涙が込み上げてきた。 十希弥「…とにかく街まで案内してくれ。 まだバイオハザードが起きたと決まった訳じゃねぇし。」 十希弥はローラに街への案内を頼んだ。 ローラ「……バイオハザードって??」 だが勿論ローラはバイオハザードと言う単語を耳にするのは初めてだ。 十希弥「…………………えと…ドーと出て………バーと増えて……ドーンとなるのがバイオ………………??」 ローラ「………私に聞かれても…」 だが、あいにく十希弥にはバイオハザードと言う現象を説明する程の大きな脳は持ち合わせていなかった。 ローラは物凄い冷たい目で十希弥を見つめた。 矢代「…ハァ…」 矢代は二人の様子に呆れ、大きく溜め息を着き、静かに口を開いた。 矢代「…バイオハザードとは、T-ウイルスが何らかの理由で漏れだし、人々がゾンビになって行く現象だよ。 気をつけてね、ゾンビに噛まれたり、引っ掛かれたりしたら感染してゾンビになっちゃうから。」 十希弥「そうだ!!俺も今言おうとしてた所なんだよ!!」 十希弥はいかにも違うだろ、と誰もが突っ込みたくなる程のボケをかました。 龍介「…何ふざけた事ほざいてんねん…」 龍介はボソリと呟いた。 そして続けて口を開いた。 龍介「まぁとにかく街まで案内してや。 そうじゃないと何も解らんわ。」 ローラはその言葉に頷き、早速外に出ようとした。 矢代「ちょっと待って!!」 その瞬間矢代がローラを呼び止めた。 ローラ「…どうしたの?」 矢代「丸腰で外に出るなんて死にに行く様な物だよ……ここに武器が有るから好きなの選んで。」 そう言うと矢代は一つの部屋のドアを開けた。 ギィィィ 耳触りな音と共に開けた扉には、黒光する多数の武器が収められていた。
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