7人が本棚に入れています
本棚に追加
零れ落ちるもの
……
……
……
……
……
……
……
……
……
……
私は、いつからこうしてるのだろうか…
私の手から赤が流れ出ている…
赤は指先をつたい、地に零れ落ちるように滴る
指先をつたい、赤の雫達はとめどなく地に降り注ぐ
私は、ただただ赤く染まった手を見つめるしかなかった…
私は、指をしまいこみ拳を作り、未だに零れ落ちる赤を握りしめた…
私は愚かなことをした…
私はその場に膝を落とし、流れ落ちた赤の中に映る私に手をさしのべた…
自分を傷つけた痛みよりも、愚かな行為に身を委ねたことに痛みを感じた…
赤の中に映る私は泣いていた…
赤の中に零れ落ちた青が波紋を生み、映し出された私を歪ませた
そぅ、赤の中で歪んで見える私は、まるで私の心を投影しているかのようだった…
最初のコメントを投稿しよう!